人生は選択で決まる。全盲で認知症の父から学ぶ事。

シーナアイエンガーという女性はご存知でしょうか？

１８歳で病気のため全盲になりながらも

現在、コロンビア大学の教授として活躍している方です。

私の大好きなイベントTEDにも登壇しています。

ここでは

私の実体験と照らし合わせて

伝えたいと思います。

私の父も全盲です。

私の父は５０代半ばで

網膜色素変性症という目の病気にかかりました。

だんだんと視野が狭くなり

最後には全盲になる病気です。

 

年齢的に進行速度は遅いのですが、治療法はないので

薬で進行を抑えるしかない目の病気です。

 

そして

当時父は口癖のようにこう言ってました。

 

「目が見えなくなる前に死ぬわ」

 

また、母にはこう言っていたそうです。

「お墓参り行ってないからそうなった」

何か他のせいにすることを探していたのでしょう。

 

そして

父は目が見えない病気であることを隠しました。

白杖の練習を拒否し

自分が目の病気であることを認めませんでした。

 

視野がだいぶ狭くなり

杖を持った方が良いと進めるも

近所に恥ずかしいと言って拒否しました。

父の中にある身障者への差別。

 

こんな言葉にも伺えます。

私が長男を妊娠した時

父はこう言いました。

「生まれてきた赤ちゃんが障害を持っていたら

一緒に川に飛び込むからな」

妊娠中で感情の起伏がただでさえ激しいのに

なんて酷い事を言うのか？

と私は傷つきました。

 

父の選択は自分を認めないこと。そして母への依存。

自分が身障者である事を認めない

人にも知られたくない。

そして

「わしの面倒はお前（母）が見ればいい」

「お前さへ（母）さえいれば良い」

と・・・。

 

自分は目が見えなくなる

生産性のない人間だと他人に知られるのは嫌だ。

情けない。

わしの面倒は嫁が全部見れば良い。

と、こう思っていたのでしょう。

 

そして父は認知症になった

つまり

父は

自分の人生に向き合うのをやめる

障害者になってしまう自分を認めない

選択をしたのです。

 

どんどん見えなくなる目

そして父はその現実を受け入れることができず

６０代半ばの若さで認知症を発症したのです。

ここで私は思う。病は気から。

確かに目が見えなくなる病気にかかってしまった事

それは多大な絶望に苛まれるでしょう。

 

考えるだけで、心が痛いです。

 

 

私も自分のことだとどう対処できるか自信がありません。

しばらくは、立ち直りが効かないかもしれません

落ち込んでしまうかもしれません。

 

だけど

父は、自分の人生に諦める選択を自分でしてしまっている

のです。

 

父がもし

• 生産性のない人間は価値がないと言う考えが間違っている事に気が付いたら
• 身障者への差別意識を持つ事を辞めていたら
• 旦那の面倒は嫁が見れば良いと言う男尊女卑の概念を手放せていたら

認知症にはならなかったのではないかと。

 

 

選択が人生を変えてしまったのです。

 

父の認知症は新しく何かを記憶することが出来ません。

つまり

現実を記憶しなくて、見なくてすむのです。

 

何も感じないことで

辛い状況を回避するしかなったのだと思います。

 

シーナアイエンガーさんの選択の授業をみて思う事

ここで

シーナアイエンガーさんの選択の授業を見て思うのです。

シーナアイエンガーさんは

１８歳で全盲になりましたが

人生を諦める選択をしていない。

のではないかと・・。

 

映像で見る限りですが

彼女は目が見えない。だけど

劣等感とか

誰かに依存しようとか

何かが出来ないとか

他のせいにしようとか

そんなものは一切感じない。

 

女性として凛としていてカッコイイと尊敬します。

 

 

この出来事から私が学ぶこと

 

人生は選択で決まる

 

どんな状態になっても、

自分の人生を諦めれば、諦める人生になり

 

どんな状態であっても

やりたい事があってやろうと決めれば、道は開ける

 

正直言って、私も弱いです。

でも、この出来事があったおかげて

考え方を改めるしか私には選択肢がないのです。

 

この経験があったからこそ良かったと

未来に繋げる事をしたいです。

 

 

何かの参考になれば幸いです。

シーナアイエンガーさんの書籍やTED動画の紹介

Sheena Iyengar: How to make choosing easier

 

Sheena Iyengar: The art of choosing

 

とても面白いので見てね！